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暗記力を伸ばすより、思い出す力を強化

暗記が苦手なのは当たり前。だって不要なことは覚えても仕方ないじゃん!

貴方は暗記は得意ですか?

小中高大社会人、生活を営んでいると様々なシーンで暗記を必要とする場面があります。
特に学齢期では、漢字、四字熟語、慣用句、英単語、英文法、数学公式、歴史年表・・・一気に色々なことを覚えることを強要されます。

暗記が苦手な方も、自分の住所や電話番号くらいは覚えていますよね?それは必要性があるから覚えていられます。
逆に言えば、一生懸命文法用語を覚えても、日常で使わないものはすぐに忘れてしまいます。大人になって「用言」とか「体言」などを説明できる人は希でしょう。日常それらを意識して使うことがないからですね。

脳みそは、使わないものを記憶に留めようとはしません。忘れるという素晴らしい機能があり、勝手に最適化してくれます。
この「忘れる」という機能は素晴らしい特徴です。「忘れる」を上手に使うことで覚えたいこと効率的に覚えることができます。逆に忘れることをせずに覚えようとすると「暗記が苦手」となります。

 

忘れることで「思い出す」スイッチが入ります。

多くの人が「忘れる」を嫌います。忘れないようにメモをとったりしますが、メモは脳みそと直結していませんから、メモ自体を忘れてしまったりします。メモと記憶はあまり関係ありません。むしろメモやノートをとることが目的となっている場合は、脳みそは覚えようとはしません。授業やセミナーなどの板書を写す行為も、写そうとしている間は写す動作が中心であり、それは単に身体の運動です。
【記憶すること】を目的としている場合は、まずは海馬にイメージが残ることが重要であり、ノートにイメージや言葉を書くことではありません。ノートには記憶と繋がるキーワードがあればよいのです。メモやノートは外部記憶装置なので、覚える必要のないものを書き留めておけば良いのです。例えば約束の日時とかが、メモやノートに記すべき対象です。

海馬はパソコンで例えるならば、メモリに相当する一時的で揮発的な記憶場所です。そこで自動的に脳が重要と認識したものだけが側頭葉側の長期記憶を担うところにストックされます。ここで重要なのは、自分の意思が重要であると思うことと、脳がオートマチックに重要とすることは違うという点です。
「試験に出るからこれは重要なのだ」と貴方が意識したとしても、脳のオートマチックな整理機能には重要ではないと認識され、メモリからは消去されます。消去なのですが、僅かな残存があるというのも面白い点です。基本的には自身の命や生活の営みに関連することは脳的には重要という記憶フラグを立てやすいのも特徴です。

そこで覚えたいことは一旦忘れて「思い出そうとする」「再度対象を見て覚えようとする」「忘れる」「思い出そうとする」
忘れること自体を肯定し、忘れるを前提に何度か繰り返すことをお勧めします。思い出す、思い出そうとする、一生懸命思いだそうとすることを、脳は重要なことだと認識します。
従って「忘れる」が上手にできた方が何度も「思い出す」チャレンジができますから、効果的な記憶に繋がります。忘れることを前提に「思い出す力」を強化すればよいのです。
「思い出す」という脳の使い方は、忘れていなければスイッチが入りません。思い出す脳力(能力)はとてもパワフルです。

 

漢字練習帳や英単語帳に何度も書くことは記憶には繋がらない

小学生や中学生が苦しむ宿題の中に、漢字練習帳に何度も漢字を書いて覚えるというのがあります。
同じ漢字を何十回も書きます。この宿題を出す先生の意図は二つあります。【漢字を覚えさせること】【字を綺麗に書くこと】
ところが、多くの子供達は苦痛しか感じません。苦痛なので早く終わる工夫をします。例えば「絶縁」を30回書くなら、両方とも糸偏なので、糸糸糸糸・・・貴方にも経験ありませんか?
覚えることにも綺麗に書くことにも殆ど繋がりません。

そもそも、書く行為と覚える行為は使う脳の部位が全く違います。
先ほどのメモやノートの話と同じで、作業と捉えて書くことがゴールになってしまうと、頭を使わず単に書くだけの方が効率がよいので、全く覚えません。覚えないどころか頭の中は別の雑念でいっぱいになります。

 

どうやって効率よく覚えるのか?重要なヒントとなるビデオ

とある公立中学に通うSさん。
美術の先生に「作家と作品を覚えておくように」と言われました。ところが単純暗記は苦手です。そこでHyper Genius Methodの記憶法を伝授しました。

見ているだけでどんどん覚えられるのは、日頃から「思い出す」課題をしっかりこなしているからです。先ほども書きましたが、「思い出す」は「忘れる」ことを前提としています。

Hyper Genius Methodでは、以下のようなトレーニングを行います。

      • 特殊な音源を聴き、聴き終わってから思い出して書き出す
      • ビデオ視聴をして、見終わってから思い出して書き出す
      • 日常風景を見て、目を閉じて情景を思い出す
      • 音源や映像を見ながらイメージ展開をする

くどいようですが、「忘れる」が重要な鍵です。より良い忘れ方をする為にも眠ることも重要視しています。
なので、受講生には何時間もガリ勉させたりはしません。むしろ勉強時間は短くすべきです。学齢期は身体が熟成する時期でもあります。身体も脳力(能力)も一生使うのです。
教育者の皆様はその点をお忘れなく。●●時間耐久数学特訓とか年越し勉強などの企画で子供達を煽るのはやめてくださいね。学力が伸びる指導と共に、遊びや趣味の充実も教えてくださいね。身体を動かす時間や睡眠の時間を十分に確保する指導をお願いします。


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