「褒めて育てる」は二流?みん天流は”勇気””共感”
「褒めて伸ばす」「褒めて育てる」よく聴くフレーズですが本当でしょうか?
確かに、人を褒めると自分も気持ち良かったりします。そして褒めることで好結果が期待できそうな”気”がします。
筆者も自分が褒められるのは少しこそばゆい気がしますが、まあ貶されるより良いです。
みん天役員M氏と某保険会社の共同調査/1990年で驚くような結果が出ました。褒められることを素直に良しと受け取らない人は30%。そして、褒め言葉によっては腹が立つこともあるという結果。これは保険外交員が顧客との良好な関係を保つ為の会話術を開発する目的で、延べ30000人ものデータ収集をした結果です。
考えてみると、褒める側が相手を見下している場合もあるので、素直に受け取らない人の方が感性が豊かなのかも知れません。
褒める時のよくある声かけ、「よく頑張りましたね」で褒めたことになるのか考えてみます。
子供達に接する機会が多い方ほど「頑張れ」「頑張ったね」などの言葉を多く使いませんか?子供も「僕頑張るよ」「私頑張ったんだよ」などと使いますね?
日常のよく見かけよく聴くフレーズですね?
頑張れ=応援、よく頑張りました=褒め言葉、そういう解釈をしていると思います。
頑張るの語源をサクッと調べてみます。
以下は三省堂 大辞林
〔「我(が)に張る」または「眼(がん)張る」の転という。「頑張る」は当て字〕
① あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。 「 - ・って店を持とう」 「負けるな、-・れ」
② 自分の意見を強く押し通す。我を張る。 「ただ一人反対意見を述べて-・る」
③ ある場所を占めて、動こうとしない。 「入口には守衛が-・っている」ひらがなでは?
がん ば・る 【眼張る】
( 動ラ四 )
① 目をつける。 「さつきに跡の松原で-・つておいた金の蔓/浄瑠璃・神霊矢口渡」
② 見張る。よく見る。 「大道を-・つて、かな釘一本でも落ちて居る物を拾ふ/洒落本・根柄異軒之伝」
あれ?なんとなく受ける感じが違いませんか?いずれにせよ「頑張る」とか「頑張って」には辛そうなイメージがありませんか?
これでは【褒める】には使えそうな気がしてきませんね?もし、「頑張ったね」と使う場合、前提が【困難なことを貫き通した結果】がなければなりません。
んんん・・・言えば言うほど辛いイメージがつきまとう気がしませんか?
褒める行為とは?
褒める行為は【褒める人】【褒められる人】が存在して初めて成り立ちます。つまり、上下関係の図式なんですね。
「いや!そんなことはないですよ」と思いますか?
例えば
「貴方は凄いですね」は貴方を評価しているわけです(縦)
「貴方には適いません」は自分の劣等感を出して”貴方”を持ち上げています(縦・劣等感)
「よく頑張ったね」は見下げています。主に年長者が年少者などに使います(縦)あるいは、予想を超えて好結果を出した人に「よく頑張りましたね」と言うと、最初は見下していたことになります。
つまり、褒める行為には知らず知らずに競争と比較が含まれるわけです。しかも結果偏重型の比較です。
するとそうやって育った子には競争や他との優劣で物事を判断する基準が醸成される可能性があるわけです。
指導者がとるべき態度は褒めることではなく、次へ向かわせること。
みんな天才化機構では、結果よりもそこにチャレンジする【勇気づけ】の方に重きを置いています。
勇気とは能力差には全く関係なく、前に向いて一歩を踏み出す時に必要なものだからです。自発的な最初の一歩をどう勇気づけてあげるのか?
何かにチャレンジして最初の一歩の行動は勇気が要ります。一歩を出せば後は勝手に自分が頑張るものです。周りから言われなくとも頑張っているんですよ。(誰でもです)
最初の一歩を強制し、「頑張れ」と煽り、結果を見て「頑張ったね」・・・これはよくない。最初の一歩は誰からも強制されるものでは無く自発的な勇気の一歩である必要があります。
だからこそ指導者も学ばなきゃいけません。そして自分も勇気をもって相手に勇気付けします。勇気の共有ですね。
共有した勇気だから自然に最初の一歩を共に喜ぶ。そして結果が出たら次の一歩を一緒に考える。共感を元に横の関係を築くのです。
みんな天才化機構が考えるのは勇気の共感。横の関係です。
相手が勇気を出してくれるとこちらも勇気が出てきます。だからこそ勇気の無い子には勇気を見せてあげるのです。すると相手も勇気を出すのです。これは相手が大人だろうが子供だろうが同じです。
横のつながりを重要視し「誰もがオンリーワンになれる」ように、勇気を分かち合う指導を心がけています。
そうすることで誰もが自己肯定感を図太く高めることが可能です。
みんな天才化機構では、【 教育 = (協育、共育、共感 )勇気の指数】だと思っています。指数には関わる人の数が入ります。
勇気は伝染しますから、少しのきっかけで沢山の人に良い影響をもたらします。
「褒めて伸ばす」「褒めて育てる」これらが全く駄目だとは思いませんが、皆が口を揃えて同じようなことを言っている場合は要注意だと思っています。書籍に書いてあったとか著名人が言ったからと囃し立てて真似るのはどうかと思います。人を育てることに万能な正解はありませんが、共感する横の関係には欠点がありません。チャレンジは何度もできるのですし。