情報戦から身を守る実践ガイド2
情報の海の中で自分軸を持ち続けるために
「誰が得をするのか?」という視点の深堀り
この視点は、情報操作を見抜くための最も強力なツールの一つです。
具体的に深堀りしていきましょう。
なぜこの問いが重要なのか
情報は中立ではありません。
すべての情報には発信者の意図があり、その背後には必ず利害関係が存在します。
この構造を理解することが、操作されないための第一歩です。
具体的な分析フレームワーク
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お金の流れを追う
情報の背後にある金の流れを見ることで、真の目的が見えてきます。
問うべき質問:
- この情報で株価が上がる/下がる企業はどこか?
- 特定の商品やサービスの売上が伸びるか?
- 広告収入は誰に入るか?
- 誰の投資が成功/失敗するか?
具体例:
- ある健康食品が「科学的に証明された」と報道される → 製造企業の株を調べる
- 特定の国への批判的報道が増える → その国と競合関係にある国の利益を考える
- 新技術への過度な期待報道 → その技術に投資している企業や投資家を調べる
これらは特に、戦争や地域紛争が起こったときに、本当は何が原因なのか、双方の目的が何なのかを探る練習になります。(練習と言っては失礼になるかもしれませんが)
今なら「スーダン」「ナイジェリア」「ベネズエラ」といったところでしょうか。
なぜその地域で紛争が起こるのか、だれが介入しているのか、介入している国と対立している国の報道を見てみると良いでしょう。
そして敵対している双方の武器がどの国で製造されているのかを調べると、とても興味深いです。
これもお金の流れを追う方法のひとつです。
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政治的利益を見極める
情報によって、誰の政治的立場が強化されるかを考えます。
問うべき質問:
- この情報で支持率が上がる/下がる政治家や政党は?
- どの政策が通りやすく/通りにくくなるか?
- 国際関係で有利/不利になる国はどこか?
- 選挙や政策決定のタイミングと関係があるか?
具体例:
- 特定の政策への批判が急増する → 対立する政治勢力の動きを確認
- 芸能界の事件が大きく報道される → 政策や問題から目をそらす意図がないか
- 「危機」が強調される → 緊急事態を理由にした権限拡大の動きがないか
今なら、「立花孝志氏逮捕のニュースで誰が得をするのか」を深堀すると良いかもしれません。
他にも高市総理の発言への中国の反応は、いったいどういう意図があるのかを考察してみるのも良いでしょう
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社会的影響力の拡大
お金や政治権力以外にも、影響力自体が利益になります。
問うべき質問:
- この情報で注目を集める人物や組織は?
- フォロワー数や影響力が増すのは誰か?
- 専門家としての地位が強化される人は?
- 特定のイデオロギーや世界観が広まるか?
具体例:
- センセーショナルな「専門家」の意見 → その人の著書やコンサル事業への誘導
- 恐怖を煽る情報 → 発信者への依存を作り出す
- 「内部告発」や「暴露」 → 告発者の知名度向上とその後のビジネス展開
これはコロナ禍の最中によく行われた手法です。
コロナというセンセーショナルな病気があらわれて、予防のための薬剤ができたので皆で使いましょう!というインフルエンサーが沢山登場しましたよね。
そこで彼らは莫大な富を得たわけです。
他にも健康系の番組に出てくる医師や専門家。
その番組自体が宣伝のために作られているのですが、ついつい視聴者は騙されてしまいます。
納豆が健康に良いと言われればスーパーから納豆が消えてしまいます。
面白いことに、今は海外で納豆由来のナットウキナーゼがコロナウイルスや予防薬剤へ良いということで、高額で売られています。
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複数の利益層を同時に見る
現実には、一つの情報で複数の主体が同時に利益を得ることがよくあります。
分析すべき構造:
情報発信
↓
- メディア企業(広告収入、視聴率)
- 特定企業(商品売上、株価)
- 政治勢力(支持率、政策推進)
- 専門家(知名度、講演依頼)
- アルゴリズム(エンゲージメント)
具体例:特定国への脅威報道
「隣国の軍事的脅威が増大している」という報道が繰り返されます。
少し前までは北朝鮮でした。今は中国かな。
これで利益を得る主体は…
メディア企業
→国際ニュース視聴率向上
→特番・特集の企画が通りやすく視聴率も上がりやすい
→危機感は継続的な視聴を生む
特定企業
→防衛産業の株価上昇
→セキュリティ関連企業の受注増
→保険会社の新商品開発の口実
政治勢力
→防衛費増額の正当化
→強硬派の支持率上昇
→外交カードとして利用
→国内問題から目を反らす効果
専門家
→軍事評論家のメディア露出増加
→国際政治学者の著書が売れる
→シンクタンクへの資金流入
アルゴリズム
→機器関連コンテンツは高エンゲージメント
→ユーザーが頻繁にチェックする
→関連動画・記事が次々を推奨される
→プラットフォームの滞在時間増加
今の米中関係なんて、まさにこれかな?と思ったりしませんか?
少し前まではロシア・ウクライナ戦争、イスラエルのガザ虐殺が注目を浴びていましたが、両方ともに終焉が見えてきて、つぎの戦争は東アジアを目しているのかもしれません。
実践的な分析ステップ
Step 1: 情報源を特定する
- 誰が最初に発信したのか?
- どのメディアが大きく取り上げているか?
- 拡散の中心は誰か?
インフルエンサーが言っていたことではなくて、一次ソースをあたりましょう。
Step 2: タイミングを確認する
- なぜ「今」この情報が出てきたのか?
- 他に隠したい出来事があるか?
- 重要な決定や投票の前ではないか?
芸能人のスキャンダル報道などは解り易いですよね。
Step 3: 言葉の選び方を観察する
- 感情的な言葉が多用されていないか?
- 特定のフレーミング(枠組み)がないか?
- 何が強調され、何が省略されているか?
新しい概念を持ち込もうとしています。
それは大概、私たちの生活を切り崩すものとなります(私の考えでは)
Step 4: 反対意見を調べる
- この情報で不利益を被るのは誰か?
- その人たちは何と言っているか?
- 対立する視点ではどう見えるか?
賛否両論を調べることは自分のバイアスを知る鍵です。
よくある罠と注意点
罠1: 「陰謀論」との混同
「誰が得をするか」を考えることは、すべてを陰謀と見なすことではありません。
- ✗ 「すべて裏で操られている」
- ✓ 「利害関係を理解した上で判断する」
罠2: 単純化しすぎる
現実は複雑です。一つの悪者を見つけて終わりではありません。
物事を単純化しすぎると情報戦に巻き込まれてしまいます。
- 複数の要因が絡み合っている
- 意図的な操作と偶然が混在している
- グレーゾーンも多い
罠3: 自分の立場も忘れない
あなた自身も、特定の情報を信じたい理由があるかもしれません。
- 自分のバイアスも疑う
- 自分が「信じたい」情報ほど慎重に
→ネットでは自分好みの情報が選び出されて表示されてしまいます。
たまには自分の反対意見にイイね!を押してみると反対意見が表示されるようになります。
日常での実践例
ニュースを見るとき
- ヘッドラインを見て、誰が得するか考える
- 記事を読んで、省略されている視点を探す
- 別の情報源で確認する
→海外のサイトを見ると良いです。特にロシア系やアラブ諸国の反応は西側や日本の報道とは視点が異なります。
SNSで情報に触れたとき
- シェアする前に「誰が得するか」を10秒考える
- 感情的に反応したら、一度立ち止まる
- ファクトチェックサイトで確認する
→AIが出てきて、嘘か本当か判断がつきにくい情報も多々あります。
専門家の意見を聞くとき
- その専門家の所属や資金源を確認
→特に医師は製薬会社から献金を受けている場合が多いです。要注意! - 利益相反がないか調べる
- 異なる専門家の意見も聞く
この視点がもたらす変化
この問いを習慣化すると:
- 情報に振り回されにくくなる
- 感情的な反応が減る
- より深い理解ができる
- 自分で判断できるようになる
- 操作に気づきやすくなる
最後に:バランスの取り方
「誰が得するか」を考えることは重要ですが、疑心暗鬼になりすぎないことも大切です。
健全なバランス:
- すべての情報を疑うのではなく、構造を理解する
- 陰謀論に飲まれるのではなく、冷静に分析する
- 他者を攻撃するのではなく、自分の判断力を高める
この視点は、あなたを守るためのツールであり、武器ではありません。
賢明に使うことで、情報の海の中で自分の軸を持ち続けることができるのです。
これらの判断が即座にできるようになるためには、大量の情報にあたって判断する経験が必要です。
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情報戦サバイバルには必須のスキルです(^^♪
